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弁護士に言われた。なるべく早く動いた方がいい、と。

これは、誰にも言えなかった話です。

会社を引き継いでから
現実は厳しかった。

借入金、毎月の売上。
どれを見ても、楽になる見通しはなかった。

父の代から付き合いのある公認会計士に、
何度も相談した。

それでも、納得できる答えはなかった。

このまま続けるべきか、
それとも終わらせるべきか。

自分の中では、すでに気持ちは決まりかけていた。

最後に、銀行にも融資の相談をした。
だめ元だった。

結果は、やはり無理だった。

そこで、公認会計士の紹介で弁護士に会った。
会社の財務資料を持っていき、現状をすべて見てもらった。

弁護士から言われた。

「なるべく早く動いた方がいい」

負債をこれ以上増やさないためだった。

経理の責任者、そして妻とも話し合った。

結論はひとつだった。

倒産して、債務整理をする。

その決断をした。

そこから、部長や関係者とも話を重ねた。
数か月かけて整理を進め、12月末に最終的に決めた。

会社としての時間は、残りわずかになった。

それでも、最後まで仕事は続けた。

社員には、ぎりぎりまで何も伝えなかった。

年末に倒産するという決断は、
仕事の流れも考えてのことだった。

お客様への納品。
そして翌年への引き継ぎ。

すべてを崩さないように、最後までやりきるつもりだった
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