どうか、瞳を閉じて
あれからどのくらい経ったのだろう。
あなたと見つめあって、どのくらいの時間が経つのだろう。
最初は、「根比だー!先に目を離したほうが負けね。」とか言って、見つめ合い始めた。
眠気よりも先に来たのは、乾きだった。
瞳が乾燥しすぎている。
もはや、あなたとの戦いではなく、渇きとの戦いだった。
しかし、なかなかお互いに、目を離さない。
何年か経ってから、とうとうあなたは瞼が下がり始めた。
よし。その調子で下がってくれ!
心からそう願った。
しかし、瞼の落ちるスピードが、牛歩どころではないほどの遅さであった。
それに、なぜかその瞼が落ちると同時に、私の瞼も落ち始めたのだ。
無理もない。
もう何年も、瞳を閉じていないのだから。
私たちは、瞳を閉じずに睡眠も取れるようになっていた。
人生を賭けて、この根比をしている。
私の意識があるかどうかは定かではないが、あなたもそうでしょう?
段々と、朦朧としてくる意識の中で、どこかの子どもたちの声が聞こえた。
「ねーねー!なんでこの2つのモアイ像だけ、向き合ってるんだろうね!?」
