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見えないものをみようとして(技術革新編)ー現代アートをみて⑫ー

AIなどの登場とその機能に私は、驚きと戸惑いを感じることがあります。

しかし、技術革新との度に新たな表現を人間は見つけてきたようです。

カメラの登場とその機能に、肖像画で生計を立てていた画家たちの驚きと戸惑いを覚えたことでしょう。

カメラは出来ないが、絵画には出来ることは何か?

それは、実物といかに似ているか、という評価軸から外れることでした。

そして、それは見えないものをみて、表現しようとする試みの始まりでした。

エドヴァルド・ムンクやエゴン・シーレなどに代表される「表現主義」と呼ばれるアートは、色使いや表情により直接見えない要素を描こうとしました。

表現主義は、カメラの登場だけではなく、第1次世界大戦下における現実に対する抵抗を個人主観的な感情表現によって表している部分もあります。

さらに言ってしまえば、モネらの視覚優先の風景画の逆張りでもあった部分もありました。

カメラの登場をきっかけにして見えないものを描きたいという表現主義的な考え方が進み、さらに表現主義よりも形を現実世界とは遠ざけ、さらに現実世界とはかけ離れた色を使おうという考え方が進みました。

パブロ・ピカソやアンリ・マティスらに代表される「フォービズム」という現実世界の形や色から離れ、イメージによる表現が生まれました。

ピカソは、当時のカメラには出来ない多方向から見た形を同時に表現したらどうなるのか、ということを研究し、作品にしました。

ピカソの作品にはさまざまな方向や場面で見た形がひとつの画面に描かれていますね。

マティスは、当時のカメラには表現できない色彩を表現に用いたらどうなるのかということを研究し、作品にしました。

マティスは、従来の明暗を表す手法から離れ、色の組み合わせで明暗を表しており、色の種類の明暗は見たままの色ではなくとも、奥行きや光を表現できることを示しました。

カメラの登場からさまざまな試行錯誤を経て、形も色も見えている世界とは異なる新しいアートが登場してゆきました。

ここにはじまり、展開されてゆく抽象表現は、役割を失ったかに見えたアーティストが新たな役割を生み出そうともがいた結果生まれたものと言えるでしょう。

私たちは、AIなどを前にこれから、人間しかできないどのような新しいものを生み出せるでしょうか。

ここまで、読んで下さり、ありがとうございます。

今日も、頑張り過ぎず、頑張りたいですね。

では、また、次回。

※見出し画像は、ピカソの「ゲルニカ」からです😌


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