未来サミット2025へ挑戦のライスボールを見届けて来た話。
ライスボール結成10年目の挑戦
青森県を拠点に活動するダンス&ボーカルユニットのライスボールが2025年で結成10周年を迎える。
結成10年目の挑戦として毎年春に開催される東北を代表する野外音楽イベントARABAKI ROCK FEST.2025への出演を目指し、次世代音楽アーティスト発掘を兼ねたオーディション「未来サミット」への出場を発表した。
総勢400組を超える応募の中からWEB投票によりわずか8組までに絞られ、3月8日福島県南相馬市にあるライブハウスBACK BEATにてそれぞれ10分間ずつパフォーマンスを披露し観客投票と審査員票によりグランプリ、準グランプリの2組が4月26日、27日に宮城県で行われる本番へと駒を進める事ができる。
ここでは決戦の3月8日、決戦の地でライスボールがどんなパフォーマンスをしたか、筆者目線ではあるが拙い記憶を辿りながらここに記すものとする。
記憶間違いはあるかもしれないが、当日現場で見届けられなかった方に少しでも雰囲気が伝われば幸いである。
※ライス以外でも特に印象に残った事も少し書かいています。
決戦の地は福島浜通り
オーディション会場であるライブハウスBack Beatは福島県南相馬市JR原ノ町より徒歩5分ほどに位置する。
周囲は真新しい建物と昔ながらの家屋が混在する穏やかな街並みであった。



12時を少し過ぎた頃に会場に着くと、入り口付近にはすでに多くの人が開場の時を待っていて、その中で稲穂ペンライトをバッグに忍ばせている人は恐らく100%ライスファミリーだろう(笑)
入場の時!
開場予定の13時を回った頃、予定通りに入場が開始された。
チケットを見せ、投票用のおはじきを2個受け取り開場内部へと進む。
会場キャパとしては400人規模で青森クォーターより少しゆとりがあるといったところか。とても良い雰囲気のライブハウスだ。
オーディションがスタートする頃にはかなりの人数が詰め込まれていてアーティストの登場が待たれる。
ちなみに演奏順はくじ引きがあったそうでライスボールは7番目だった。

トップバッターからヤバい・・・
最終オーディション、トップバッターとして登場したのは秋田県秋田市を拠点に活動するT.O.C.A(トカ)というバンド。失礼ながら筆者は知らなかった。
女性のドラムとギターVoの男性、ベースの男性のいわゆる3ピースバンドのようだ。どのような音楽を届けてくれるのか楽しみである。
ちなみに今回8組中6組がバンド編成。ロックフェスだからまぁ当たり前である。
むしろ完全アウェーの中にライスボールは飛び込むのだ…果敢にも。
そんな事前情報も何もないT.O.C.Aさんの演奏が始まった瞬間、空気が変わる。
え?これインディーズなの?うそでしょ?3ピースバンドとは思えない音の厚み、恐らく相当トレンドを研究し練られた曲構成、まるでお経のようにうねってヒップホップの様に韻を踏みながら綴られていくスタイルのボーカル。タダモノじゃない感が出まくっていて、トップバッターでこのレベルって未来サミットのレベルの高さに正直ライスボールピンチか!?と不安を覚えたのは事実。
いやぁ・・・まだ世に知られていないだけのすごいバンドはいるんだなとスタートからこのインパクトにちょっとした感動を覚えつつもこの先もこのレベルの人たちが続々と出てくるかも・・・と思うと良質な音楽を浴びられる喜びとライスボール大丈夫かな?という一抹の不安とが混在してなんとも複雑な気持ち。
オーディションの最初に歌った「ポップどうぞ」がめちゃめちゃ印象的で
かっこよかったのでYouTubeでよかったらMV見ていってね。
後続も個性的な実力派アーティストが続々と・・・
T.O.C.Aの後も同じく秋田市を拠点とするミクスチャーロックのNEVER FADE、大阪からやってきた姉弟3人組バンドのTHE SOUND STARと続き、
4番手に登場したのがアラバキロックフェスのお膝元でもある宮城県仙台市を拠点とするDropAfterDawn。
出場アーティストの中でも地元開催であるアラバキへの思いが強く、会場全体を巻き込んで熱いステージを繰り広げていて、これはライスボールにとって強敵が登場したなと実感。
ここまでで前半の4組のアーティストが終了した。
どのアーティストも本当に個性的で預けられた2個のおはじきの残りの一個をどこに託すか、難しい選択を迫られるのが目に見えていた・・・。
後半戦、そしてライスボール登場
続く5組目がUmisaya。こちらも仙台を拠点にするバンドで"海"をコンセプトとした3人組。独特な世界観を見せていた。
そして6組目になり、ここで空気が少し変わった。
アラバキロックフェスのオーディションという事もあり、参加アーティストのほとんどはロックバンドというのは前述した通りだが、続く6組目はTONE MANIA、2人組ボーカルユニットだった。
彼らの場合、地域というアウェー感に加えジャンルでもアウェーとなるオーディションになったと思うが立ち位置的にはライスボールに近く、筆者としてはこのスタイルが今日の会場にどれだけ受け入れられるのかが注目ポイントであった。彼らが受け入れられるかどうかでライスボールの今日の結果も左右されるかもしれない。と
パフォーマンスに注目してみるとアウェーなんぼのもんじゃい!と言わんばかりにオーディエンスを軽快なMCと煽りで巻き込み会場を徐々に自分たちの色に染めていったように思う。
彼らのパフォーマンスが受け入れられるのならば、ライスボールにもチャンスは十分にある!一筋の光が見えた気がした。
10年分の思いを米て・・・
いよいよ7組目、ライスボールのパフォーマンスが始まる。
バンドスタイルのアーティストの場合は機材セッティングの転換タイムがあるが、TONE MANIAさん同様、今回はダンス&ボーカルユニットとして出場のライスボールはその時間をリハーサルに当てる事に。
程なくしてライスボールが登場し、待ってました!と言わんばかりに会場のライスファミリーがメンバー名を次々に叫ぶ。
会場に徐々に黄金色に輝く稲穂ペンライトが現れ始めたところでリハーサルの「時空ロマンス」が始まりメンバーとファミリーとで時空ダンス。我々には見慣れた光景だが、他の界隈のファンや、会場スタッフたちにはどう映っただろうか(笑)
マイクボリュームなどを調整してもらい、もう一度「時空ロマンス」でリハーサルを行い準備完了か。
ライスファミリーが息を呑んで見守る中、太陽さん
「(うろ覚え)目には見えない、精神的な豊さが大切な風の時代、東北から魂込めて歌います。未来NIPPON!!」
ライスボールにとって久しぶりのオーディションへの挑戦、やはり相当緊張していたのだろう、当初は硬さがあったがステージに詰めかけたライスファミリーの顔を見て少しは安心したのだろうか、徐々に緊張がほぐれていった様に見える。そして未来NIPPONを歌い終わりMCが始まるとここが初披露となった新バージョンの自己紹介のコーラス。そして簡単に自分たちを紹介する手には青天の霹靂とまっしぐらの米袋・・・なんともライスボールらしい(笑)
その後自身の紹介ではなく持ってきた青天の霹靂とまっしぐらの紹介に徹し、続く楽曲の「青天の霹靂/まっしぐら」へと繋いだ。
今回のセットリストはどの曲もショートバージョンにし、楽曲の良さ、MCの面白さ、お米のPRとライスボールが活動を通して人々に伝えたい事の全てを運命の10分間に詰め込めたのではないだろうか。
限りある10分という時間の中にこれまでの10年の活動で培ったものが凝縮されていてとても濃密な時間であった。
筆者も周りにいるファミリーもやれる事はやった。あとは天命を待つのみ!
ちなみに、パフォーマンス後の司会の方や審査員のやり取りでも終始自分たちの事よりもお米の話題が中心で、最後までらしさを貫いていた。
ライスボールの後は最後の1組であるEver Brightellerの登場。
こちらは仙台を拠点にするバンドで、なんと昨年の未来サミット2024の準グランプリを勝ち取ったアーティストだそうだが、準グランプリに満足せず今回満を持してグランプリを取りに来た。
運命の瞬間・・・そして
こうして総勢400組を超えるアーティストの中から選ばれた8組のパフォーマンスが全て終わった。どのアーティストもそれぞれに個性があり、アラバキへの思いをぶつけ、ここ浜通りを熱くした。
この日会場に集まった観客、審査員、スタッフも加わり一人2個預けられたおはじきをそれぞれ一個ずつ別アーティストに投票するという形式で票の集計は行われた。皆それぞれに、推しアーティストとそれ以外で良かったアーティストに投じ、結果を待つ。
集計が終わり、再び会場に観客が集まりだす。
まずは本日参加の全アーティストが登壇、結果発表を前に審査員である堂島孝平さん、THE BACK HONEの松田晋二さんとGIP菅さんによるアラバキロックフェスのこれまでの歴史を振り返るトークが行われ、東北を代表する歴史あるフェスの重みを改めて感じた。
そして運命の瞬間、菅さんの口から準グランプリが発表される。
準グランプリは・・・
Drop After Dawn!!
今回の出場者の中でもトップクラスに会場を沸かせたバンドが準グランプリ・・・もしかしてライスは涙を飲むのか・・・と一瞬ネガティブに考えてしまったが、そのくらい実力あるバンドが準グランプリとの結果に驚く。
そしてグランプリの発表・・・筆者は目を閉じ祈る事しかできない。
倒れそうな程の緊張の中、その時を待つ・・・
グランプリは・・・ ライスボール!!
その瞬間会場から割れんばかりの歓声が巻き起こりライスファミリーは皆、
涙ながらにライスボールを祝福した。
これまでの10年の活動の中でオーディション関係ではあと一歩のところで涙を飲んだ事、なかなか自分たちのオリジナル曲がもらえなかった事、何度も辞めたい、諦めたいと思った事、少しずつ応援してくれる人が増えていって
今の形になった事、きっとメンバーには色んな感情が巻き起こった事でしょう。涙ぐむ実土里さん、水愛さん、堪えながらも真っ直ぐ目の前を見つめる太陽さん。それぞれ印象的だった。頑張った!よくやった!(涙)
優勝の喜びを聞かれて実土里さんは事務所で私たちだけが結果を残せていなかったと、やっと掴んだグランプリを喜び、太陽さんはライスボールをロックではないと思う人もいるが、私たちの心は強いでのアラバキでかましてきます!!と心強い宣言をしライスボールの未来サミットは幕を閉じた。
あとがき

こうしてライスボールの挑戦は見事、ARABAKI ROCK FEST2025へグランプリを受賞しての出演という最高の結果に終わる事ができた。
ファミリーとしても誇りであり、悲願でもある。
だが、GIPの菅さんはこうも言っていた。
アラバキは通過点に過ぎない。皆から託された2組(受賞者)はここからもっと東北を日本を盛り上げる存在になってほしいと。
筆者も思う。ライスボールにはまだまだ日本に世界に羽ばたいてほしい。
アラバキで見た人へどの様に映るのか、受け入れられるのか、
今年はアラバキに新風が吹き込むのが今から楽しみではないか。
