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気になる土偶#141:哀愁帯びた背中に注目! 「たそがれ土偶 」岩手県夫婦石袖高野遺跡

ちょっと寂し気な雰囲気の土偶は、
「たそがれ土偶」として知られる人気者。
大きさは、わずか4~5㎝ほど。

岩手県遠野市の遺跡から出土した、今から約4,000年前に作られた土偶です。

約4000年前 縄文時代後期

見れば見るほど親しみが湧いてくるこの姿。
小さな体には装飾が全く無く、顔の表現も最小限にとどめられています。

いわゆる体育座りのような姿勢で、背中を丸め、顎を右腕にのせています。

前に真っすぐ差し出している右腕が、何とも特徴的!
手の先はスプーンのように凹み、まるで何かを入れるように作られているようにも見えます。

遠野まちなか・ドキ・土器館

このように座ったような姿勢の土偶は「屈折像くっせつぞう土偶」などと呼ばれます。
屈折像土偶は、東北地方を中心に縄文時代の後半(縄文時代後期から晩期)に作られました。

この立膝の姿勢は、祈りを捧げている姿、また、座って出産する「座産」の姿などと言われますが、その真相は分かっていません。

屈折像土偶と言えば、まるで合掌するように手を合わせる「国宝 合掌土偶」や、頬づえをつくポーズの土偶などがありますが、同じように座りながらも、手のポーズはそれぞれ違う表現をしています。

この土偶のもう一つのポイントは、この後ろ姿!
何とも哀愁漂う写実的な表現。
よく見ると、背中には背骨と思われる部分もあり、とても丁寧に作られていることがわかります。

遠野まちなか・ドキ・土器館

「たそがれる」は、漢字にすると「黄昏る」。
その字のごとく「夕方の薄暗い時間に、ぼんやりと物思いにふけること」を言いますね。

縄文時代の夕暮れ時、集落のはずれでポツンとひとり、物思いにふける…そんな縄文人の姿が見えてくるようです。


*参考資料
遠野まちなか・ドキ・土器館 配布資料

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