プチニュースタンダードの健康効果
トレンドに身を任せ、ゆったりとしたシルエットを着ることに慣れ切ってしまった私たちの肌は、いつしか解放感といった甘えを覚えてしまいました。
突如としてクローゼットから引きずり出されたA.P.C.のプチニュースタンダード。かつて穿いたことがある人も多いと思います。テーパーの効いたスキニーシルエットで、細く、美しくも、わずかに太ろうものなら、ああ、もう穿けない、それはそれは残酷な規律の象徴でした。
本日は、10年の歳月を経て、再び脚を通したこのタイトなデニムパンツが、私の身体と精神に、どのような変化をもたらしたのか、そこを、お話しさせていただきます。
10年の沈黙を破る、細すぎる再会久しぶりに穿いて鏡の前に立った時、最初に抱いた感情は、違和感でした。あまりにも細過ぎ。第二の皮膚のように張り付くシルエット。バギーデニムやワイドパンツが全盛を極める現在の街並みの中で、その姿はどこか異様で、自分でも、足が細すぎて気持ち悪いと苦笑してしまったほどです。

このデニムを買ったのは、今は亡き、A.P.C.吉祥寺店。2015年の3月のことです。当時、生デニム、リジッドのまま穿き始め、その硬質な感触を、いかに自分の脚に馴染ませるかに心血を注いでいました。その年の12月まで一度も洗うことなく毎日を共に過ごした日々。汗と埃、そして自らの動きが刻んだ膝裏のハチノスは、確かに美しかった。けれど、一度洗濯機を通すことで、あの鎧のような手応えがなくなってしまいました。糊が落ち、フニャフニャと頼りなくなったデニムに、途端に興味を失い、その後は穿かなくなってしまったのです。
以来、10年以上。そのデニムは、暗闇の中で深い眠りについていました。
筋肉への刺激、あるいは「色落ち」という名の報酬ところが、最近になってふと思い立ち、再びこの細い筒の中に脚を滑り込ませてみると不思議な中毒性があることに気づきました。
まず驚いたのは、その健康効果です。
あまりにタイトなため、このパンツを穿いてスクワットをすると、
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