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新刊 『エリーは波にうかぶ』偕成社

https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784037280802

主人公のエリーは、脳性麻痺の12歳の女の子。
足が動かないため車いすの助けを借りている。

シングルマザーのママは、国語教師でエリーを育てながら仕事をしている。パパとも電話でやりとりできる関係だが、いつも新しい家族を優先している。ママは、手取り足取りで子育てしてきたからだろう、エリーに対していつまでも小さな子どものように接する。

エリーは自分でできることも増えたが、まだまだママの手助けが必要なのだ。トイレの付き添い。家と学校の往復、通院などを頼っている。学校でもロウレンという介助者がついている。

いつも誰かと共にいるということは、ひとりのゆとりの時間はほとんどない。それでもエリーには好きなことがあった。それがお菓子作り。

ブリティッシュ・ベイクオフ」の審査員、メアリー・ベリーが特に好きだ。
(英語圏では、メアリー・ベリーはベイカーとして大変有名で、英国王室とも縁が深く、エリザベス2世にはお料理、お菓子を披露したり、多彩なアイディアが詰まった料理本も多く出したりと、イギリスやアメリカでは知らない人がいないくらい有名な方です。動画サイトにメアリーのチャンネルがあるのでご興味のある方は検索してご覧ください。)

さて、物語は、エリーが病院の先生からもう薬を飲まなくて良いと判断をもらい、ママが、両親の住む南西部に引っ越すところから動きだします。

本当は慣れ親しんでいたところから引っ越したくなかったエリーが、次第に友だちを見つけ、素晴らしい先生と出会って変わっていきます。

日本では、脳性麻痺は、母親の体内にいるときから生後4週間までに起きる脳の損傷による運動機能の障害のこと。1000人の出生に対して2人程度いるのだそうです。

(データ:https://mhlw-grants.niph.go.jp/project/28043?utm_source=chatgpt.com

実はこの原作本、何年も前にアメリカで購入して手元に置いてありました。ちょっと読んでいいなあと思ったのだけど、放りっぱなしにしていたら「おいおい、お前がなんとかしろよ」と神様が思ったのか、私がやることになりました。
(当時はブリテッシュ・ベイクオフも日本で放送になっていなかったので出していたら今のような形式ではなかったかもしれませんが。)

この本の作者は、実際に脳性麻痺の子どもを持つ親なので、とてもリアルで、嘘のない当事者の気持ちがすっきり描かれています。

障害者であるからできないという決めつけをぶっとばす作品です。

数年前に小学館から出した『車いすでジャンプ!』も元気な女の子でしたが、今回も読み心地の良い女の子です。(こちらの主人公は脳性麻痺ではなく生まれつき脊椎に障害を持ち、車いすで生活しているけれど車いすモトクロスが大好き)

上の本もぜひ読んでみてください。


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