ショートショート|神になれた夜
深夜二時。車一つない大通り。
僕は車道のど真ん中で、どうでもいい歌を口ずさみながら心地よくスキップをする。
信号無視だって、誰にも咎められない。
足音だけが「カツン」と響く今、この世界は確実に僕だけのものになったような、そんな気がした。
朝よ、どうか目覚めないで。
僕はこのまま、誰もいない世界の神でいたいのだ。
切なる願いを唱えながら、泥のように眠り
ジリリ、と鳴り響く電子音。
記憶は朧。頭は激痛。窓からは鬱陶しい光。
・・・嗚呼、また今日も始まる。
僕にとっては必要のない、知らない神が作った世界が。
【あとがき】
こちらに参加させて頂きました。
会社員時代、遅くまでお酒を飲んだ後に
帰路に着く自分の実体験を基に書きました。笑
家の近くの大通りは、深夜になると車どころか人もいない状況だったので、ほろ酔いでなんだか無敵にでもなったような気持ちでいた自分は、よく車道の真ん中でスキップしながら帰っていた事が何度かありました。笑
どれだけお酒を飲んでも記憶はしっかり残るタイプですが、二日酔いのイメージがつきやすいように
記憶は朧。頭は激痛。窓からは鬱陶しい光。
と表現してみました。
ほんの少し脚色はしていますが、当時の心情はほぼそのままです。
恥ずかしい経験ではありますが、こうして作品のアイディアにして落とし込めたので、過去の自分にはある意味感謝です。笑
一 凪
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