セックスレス

もう約20年、妻とはいわゆる「セックスレス」である。
我ながらよく今日まで夫婦関係がもったな、とも思うし、逆に夫婦にとってセックスってそんなに大事なものかなぁ、、、なんて思ったりもする。
そもそもそ「セックスレス」になった原因は、単に妻がセックス自体をしたいと思わないから。
と言っても私のことが嫌いなわけではないと。
でも、妻がセックスをしたくないと思う原因は、ひょっとしたら私にあるかも知れないし、妻の深いところにある心の傷が原因かも知れないし、はっきりとどこに原因があるなどと簡単に言えるものではないと思う。
ただ、私自身はこの「セックスレス」のことを度々考えてしまう。
妻に対して率直に自分の気持ちを伝えたりもする。
当然だと思う。
男性なら誰しもわかると思うが、基本的に性的欲求は普通にあるし、なにより愛し合っていることを身体中で分かち合いたいという、強烈な衝動は抑えがたい。
世の中、不倫だの、浮気だの、と騒ぎは絶えないが、こうした現象は一方で日本が「セックスレス」大国であることと無関係ではないと思う。
お互いに裸で肌と肌を触れ合い、気持ちよさや心地よさを感じ合いたいと思いながらも、それを拒否されたり、遠ざけられたりすれば、他で穴埋めをしようとしてしまうのは当然といえば当然だ。
なんと言っても、男性にとってこの衝動は生命の叫びに近いものだと私は思っている。
こういうことを考える度に、同時に私はもう一つのことに目を向けざるを得ない。
妻に対して、今日まで家庭を守り、3人の子供を育て上げ、私の仕事のことも含めたくさんの苦楽を共にしてくれたことへの感謝の念が湧き上がってくる。
いや、むしろ世話になりっぱなしだったのを認めざるを得ない。
私にとっても大変であったように、妻にとっても大変な夫婦生活、人生であったと思う。
私はこの全く異なる衝動と想いの狭間で20年間生きてきたが、実を言うと、いまだに「セックスレス」解消への希望は捨てていない。





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