人の話を聞くのダイスキ
私も来月でめでたく五十歳の誕生日を迎える。
いわゆる知命の年齢であり自分の使命に気が付いて行動を起こす事が重要になってくる時期だ。
時と場合によるが私の精神年齢はとても幼く、鼻を垂らしてランニングシャツと短パンで真っ黒に日焼けした悪ガキをイメージして頂けたらと思う。
一応大人なのでピシッとしたスーツに身を包み眼鏡を時折クイックイッとあげて分からない事があったら何でも聞き給えという傲岸不遜な態度を取る時もある。
話す相手によって態度が結構違うので私の事をよく知っている人はお前はカメレオンみたいな性格だなと言われる事もある。
基本的に私は相手と同じ目線で話すことを心がけており、子どもからお年寄りまで幅広い年齢層に合わせて会話の内容を考える。
子ども時代は私も通った道なので話題に困る事はあまりないが、年配の方と話す時にはちょっとだけ気を遣う。
どちらにしても相手への尊敬の気持ちを持つ事と聞き役に徹する事が会話の糸口になる。
私は知らない人から話しかけられる親しみやすい顔をしているようで、スーパーのレジなんかで並んでいる時に前にいるおばちゃんから話しかけられることもしょっちゅうある。
と言ってもそう深い話をするわけではなく、兄ちゃん今日はこれ買わんと損よとかの耳寄りな情報を教えてくれることもあったりもする。
まあ、そういった触れ合いもセルフレジの導入により随分と機会は減ったがまだたまにこういう事もある。
年配の方との会話は私の大好物であり、特にその人の人生の中での一番のワルだった頃の武勇伝を拝聴するのがたまらない。
これまで多くの人生の先達から貴重な時代の話を聞いてきたものである。
約八十年前の戦争でシベリアに抑留された人や日本への引き揚げ船に乗るために私財の全てを犠牲にした話などその時代を生きていた人にしか分からない辛さや心残りを伺ったりすると、改めて戦争の愚かさを知ることができる。
戦後の混乱期から朝鮮戦争による軍需特需を端を発する復興期に、とにかくがむしゃらに働いたという体験談を若い頃に沢山拝聴出来たのは自分の人生の大きな財産だと思う。
私より年齢が一回り上の人たちはバブル景気の恩恵を存分に受けており働けば働くほど給料が上がるし、ボーナスも景気の良い時はお金の入った封筒が立つくらいもらっていたと懐かしそうに語られるのに耳を傾けるのも決して嫌いではなかった。
バブル経済は私が中学二年生の時にパチンと弾けて不動産や株でウハウハ言っていた人が一夜にして身ぐるみを剝がされるほどの借金を背負わされることになり夜逃げをしたり、連帯保証人になった人が地獄を見たというリアルな体験談を聞けたのも非常に勉強になった。
経済の世界ではよく失われた三十年という言葉で経済の停滞を語っているが、私はいわゆる就職氷河期世代のど真ん中なので仕事探しは本当に大変だった。
どうにかして潜り込んだ会社もいわゆるホワイトではなく残業代もまともに出ないいい加減な所で徹夜作業の翌日も通常勤務と言うのが当たり前だった。
当然それに耐えられない人はどんどん会社を去っていった。
私も三年と少し辛抱したが肉体的にも精神的にも限界が来たので離職した。
本当にキツイ環境だったので、その後に入った会社の仕事のやり方が合理的で感動して、どこが気に入られたのか分からないが会社の偉い人によく飲みに連れて行ってもらっていた。
偉い人のお話をここで書くとコンプアライアンス的にちょっと…という話題がてんこ盛りで酔いも手伝ってゲラゲラと笑わせてもらったものである。
思えば傾聴という行為は自分にとっても話してくれる相手にもメリットが多い。
願わくばずっと話し上手よりも聞き上手で痛いなと思う今日この頃。
そんな耳年増な私の昨日の晩御飯がこちら。
メインは豚ヒレ肉とキャベツの炒め物。
ヒレ肉が三割引きだったので躊躇なく購入。
ちょっと厚みがあったのスライスして食べやすい大きさにする。
キャベツはざく切りに。
フライパンに油を敷いて温まったらヒレ肉を炒める。
しっかりと火を通したらキャベツを加えてしんなりするまで火を通す。
味付けはコンソメ顆粒とピクルスの果肉入りのケチャップ。
全体を絡めるように炒めたらヒレ肉とキャベツのケチャップ炒めの出来上がり。
副菜は豆腐に山形の特産品のだしをたっぷり乗せる。
もう一品はレンジでチンしたトウモロコシ。
それと小さなおにぎりを四個握った。
晩御飯が出来たので妻と頂きます。
まずはトウモロコシに齧りつく。
ホカホカで甘みも十分で粒が潰れるプチッとした食感がいい。
トウモロコシ大好きな妻は無言でカシカシと格闘していた。
私はだしをたっぷりかけた豆腐を食べる。
刻んだ野菜と昆布の粘りがなかなか乙で癖になるお味。
豆腐との相性もばっちりで、今度は自分で作ってみようと思った。
メインのヒレ肉とキャベツのケチャップ炒めはピクルスの風味も確かにして噛み応えのあるヒレ肉との相性はとても良かった。
箸休めにゆかりふりかけのおにぎりとシンプルな塩むすびをつまんだ。
昨日は妻も観たいドラマが無かったみたいで時間を気にする事も無くゆっくりとした晩御飯。
しっかりと満足してご馳走様。
腰の痛い私の代わりに後片付けをしてもらって大感謝して就寝。
もう一月もしないうちに四十代も終わりか…。
長かったような短かったような不思議な感覚です。
これからは私も人に色々な事を伝えていく立場になりそうです。
雑学だったらいくらでも出てきますが人生の金言となるようなご大層な言葉を語るにはまだまだ未熟な半可通であります。
身体はあちこちガタが来ていますが、ミドルエイジクライシスにならないように自分軸をしっかり持たねばなりませんね。
しゃんとせんかと自分の中のもう人の自分が檄を飛ばしております。
ようし、やっちゃるけんね。
