シリブカガシ
| シリブカガシ | |||||||||||||||||||||
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| 分類 | |||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||
| Lithocarpus glaber (Thunb.) Nakai (1916)[1] | |||||||||||||||||||||
| シノニム | |||||||||||||||||||||
| 和名 | |||||||||||||||||||||
| シリブカガシ |
シリブカガシ(尻深樫、学名: Lithocarpus glaber)は、ブナ科マテバシイ属の常緑高木。マテバシイとともに日本に分布するマテバシイ属2種のうちの1種である[5]。和名はドングリの底(お椀状の殻斗を被っていた部分)が凹んでいることに由来する。なお、カームと呼ばれることもある。
分類
[編集]世界に約300種あるマテバシイ属の一種である[5]。
日本の植物を研究していた植物学者は当初マテバシイとシリブカガシの区別ができていなかったとされる[6]。シーボルトは『日本植物誌』で和名マテバシイの彩色図を掲載し、学名にツェンベリー(1784)のQuercus glabraを当てた[6]。しかし、ツェンベリーの図版(1802)に描かれた植物がシリブカガシであることを牧野富太郎が気づき、マテバシイにはQuercus edulisの新名を当てた[6]。
その後、花の構造の違いからコナラ属(Quercus)から分離され、マテバシイ属(Lithocarpus)となった[6]。
形態・生態
[編集]常緑性の高木で、樹高は10 - 15メートル (m) 。幹は直立、分枝する。樹皮は灰褐色でなめらか。若枝には短毛が密生する。
葉柄1 - 1.5センチメートル (cm) 、葉は長さ8 - 15 cmで肉厚で革質、葉形は長楕円形で先が鋭く尖る。葉縁は全縁、ときに葉上部に浅い鋸歯が1 - 2個ある。葉の表面は緑 - 濃緑色で光沢があり、葉裏は淡緑色で鱗状毛が密生し金色または銀色の光沢がある。側脈は6 - 8対。その葉質や形はアカガシによく似ている。
雌雄同株で、花期は9 - 10月。枝先や葉腋に淡黄色で長さ5 - 10 cmの雌雄の花穂を斜め上向き[注 1]に数個分枝してつける。強い匂いを放つ虫媒花。雄花序は長さ5 - 9 cm。花序の軸には黄褐色の短毛が密生する。雄花は苞腋に3個ずつつく。花被は直径2ミリメートル (mm) ほどの皿形で、雄しべが10個つく。雌花序は長さ5 - 9 cm。花径は0.5 - 1 cmで、円柱形の花柱が3個つく。
果期は翌秋。楕円形の堅果(ドングリ)が実り、濃褐色に熟すと落下する。果長は1.5 - 2.5 cm、果下部20 - 30%は殻斗に包まれる。堅果は粉をふいたように表面に蝋状の物質が付着しているが、落下して間もない堅果を柔らかい布で磨くと漆器のように艶やかな光沢が出る。秋に地面に落ちた堅果が発芽するのは翌年の春になってからである。
分布
[編集]本州、四国、九州、南西諸島、中国大陸の南西部、台湾に分布する[7][6]。
日本では、マテバシイよりもさらに南の地域に分布する[8]。
用途
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ↑ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Lithocarpus glaber (Thunb.) Nakai シリブカガシ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年2月17日閲覧。
- ↑ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Pasania glabra (Thunb.) Oerst. シリブカガシ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年2月17日閲覧。
- ↑ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Pasania glabra (Thunb.) Oerst. f. microphylla Hayashi シリブカガシ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年2月17日閲覧。
- ↑ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Pasania sieboldiana (Blume) Nakai シリブカガシ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年2月17日閲覧。
- 1 2 原田光、玉置教司、上谷浩一、武智裕里「日本産ブナ科樹木花粉の電子顕微鏡」『愛媛大学農学部演習林報告』第42号、愛媛大学農学部、2003年、1-19頁。
- 1 2 3 4 5 垰田宏. “樹木の話(35)シリブカガシとマテバシイ”. 子ども樹木博士ニュースNo.97. 子ども樹木博士認定活動推進協議会. p. 4. 2026年4月25日閲覧。
- ↑ 阿部弘和、伊達千絵「山口県のドングリ:マテバシイ属とシイ属の分布」『山口大学教育学部研究論叢』第57巻、山口大学、2008年、113-124頁。
- ↑ 辻井達一『日本の樹木』中央公論社〈中公新書〉、1995年4月25日、112頁。ISBN 4-12-101238-0。
参考文献
[編集]- 茂木透、勝山輝男、太田和夫、崎尾均、高橋秀男、石井英美、城川四郎、中川重年『樹に咲く花』 離弁花1、山と渓谷社〈山渓ハンディ図鑑3〉、2003年。
- 「シリブカガシ」 岡山理科大学 総合情報学部 生物地球システム学科 植物生態研究室
- P.S. Manos, Z.K. Zhou, C.H. Cannon (2001). “Systematics of Fagaceae: Phylogenetic Tests of Reproductive Trait Evolution” (英語). Int. J. Plant Sci. 162 (6): 1361–1379. doi:10.1086/322949.
- Lithocarpus glaber Flora of China.(英語)
- 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Lithocarpus glaber (Thunb.) Nakai シリブカガシ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年2月17日閲覧。