技術士 建設部門 都市及び地方計画|選択科目 出題テーマ分析(R01〜R07)

技術士第二次試験 建設部門 都市及び地方計画科目(選択科目II・III)の令和1〜7年度出題テーマを年度別・設問種別に完全整理。 II-1-4の公園緑地が7年連続、立地適正化計画・防災まちづくり・土地区画整理・公民連携が頻出。令和8年度改訂コンピテンシーを踏まえた出題予想を掲載。

更新 2026.06.10

技術士第二次試験 建設部門の都市及び地方計画科目(選択科目II・III)について、令和1〜7年度(R01〜R07)の全出題テーマを年度別・設問種別に整理しました。II-1-4の公園緑地は7年連続で出題され、II-2・IIIでは立地適正化計画・防災まちづくり・土地区画整理・公民連携が繰り返し問われています。令和8年度の出題予想も掲載しています。

試験の設問構成

都市及び地方計画科目(選択科目0903)の設問構成は以下のとおりです。

設問出題数解答数解答字数答案用紙
II-14問1問選択600字1枚
II-22問1問選択1,200字2枚
III2問1問選択1,800字3枚

II-1は専門知識(説明・概要・手法)、II-2は応用能力(計画立案の担当責任者として)、IIIは課題遂行能力(現状の課題分析〜解決策の提案)を問います。

年度別 全設問テーマ一覧

II-1(4問出題・1問選択)

年度II-1-1(都市計画・国土政策)II-1-2(市街地整備・交通)II-1-3(建築・土地利用規制)II-1-4(公園緑地)
R01エリアマネジメント(都市再生特措法)土地区画整理・換地照応の原則建築物の規制・誘導制度公園緑地の多面的機能
R02第二次国土形成計画・対流促進型国土立体都市計画制度空家対策特別措置法バリアフリー法と都市公園
R03防災集団移転・土地区画整理(震災復興)都市のスポンジ化(土地集約・利用権分離)用途規制の緩和(リノベーション)生物多様性と都市の自然的環境
R04立地適正化計画・災害ハザードエリア街路事業のB/C(費用便益)市街地の道路と建築物生産緑地・特定生産緑地
R05宅地造成及び特定盛土等規制法総合都市交通体系調査立地適正化計画の誘導区域特別緑地保全地区制度
R06PFI法(民間資金活用)地区計画制度容積率特例(空地確保)市民緑地(都市緑地法)
R07半島地域の地震災害復興土地区画整理・換地計画マンション管理計画認定制度Park-PFI(都市公園法)

II-2(2問出題・1問選択)

年度II-2-1II-2-2
R01復興事前準備(被災後の復興まちづくり)街区公園の配置・機能再編
R02立地適正化計画の居住誘導区域見直し(防災)地区計画の合意形成(まちづくりコーディネーター)
R03道路空間再構築(歩きたくなるまちなか・車線減)廃校跡地の公民連携活用
R04歴史的風致維持向上計画(景観保全)運動公園への指定管理者制度導入
R05立地適正化計画への防災指針追加Park-PFIによる公園再整備
R06小規模な土地区画整理(低未利用地集約)防災公園の整備(広域避難地)
R07駅前広場・道路空間再構築(3D都市モデル)景観計画の策定(宿場町の町並み)

III(2問出題・1問選択)

年度III-1III-2
R01都市のスポンジ化(低未利用地対策)人口減少下の都市圏・公共交通
R02グリーンインフラ(自然環境の機能活用)中心市街地の都市基盤施設の維持管理
R03新型コロナ・新しい生活様式とまちづくり歴史的資産を活用した地域活性化
R04コンパクト・プラス・ネットワーク(駅まち空間)大規模住宅団地の再生
R05空家等対策(特措法)ゼロカーボンシティ・地球温暖化対策
R06オーバーツーリズム(観光)密集市街地の防災(木造密集)
R07人口減少・高齢化下の持続可能なまちづくり住宅団地の再生

テーマ別 出題傾向の分析

公園緑地(II-1-4 に7年連続で出題)

最も安定した頻出枠です。R01〜R07 の全7年間、II-1 の第4問(II-1-4)として公園緑地に関する制度・機能が毎年出題されています。

「公園機能 → 緑地保全制度 → 公民連携(Park-PFI)」と切り口が変化し続けています。R08では引き続き公園緑地が出題される可能性が高く、グリーンインフラ・防災公園・Park-PFIの発展形が有力候補です。

立地適正化計画・コンパクトシティ(II-1・II-2・IIIに頻出)

人口減少を背景としたコンパクト・プラス・ネットワークが全設問種別にまたがる中核テーマです。

出題年度テーマ
R02 II-2-1立地適正化計画の居住誘導区域見直し(防災)
R04 II-1-1立地適正化計画・災害ハザードエリア
R04 III-1コンパクト・プラス・ネットワーク(駅まち空間)
R05 II-1-3立地適正化計画の都市機能・居住誘導区域
R05 II-2-1立地適正化計画への防災指針の追加

立地適正化計画は制度の運用(誘導区域・防災指針)が繰り返し問われています。R08でも流域治水・防災まちづくりと連携した立地適正化計画が有力です。

防災・復興まちづくり(II-2・IIIに頻出)

激甚化する災害を背景に、防災・復興のまちづくりが継続して出題されています。

R07 II-1-1で半島地域の地震災害復興が出題され、能登半島地震の教訓を踏まえた復興まちづくりがR08の有力候補です。

土地区画整理・市街地整備(II-1-2を中心に頻出)

市街地整備の根幹である土地区画整理は、制度の理解が問われる鉄板テーマです。

出題年度テーマ
R01 II-1-2換地照応の原則・換地の特例制度
R03 II-1-1防災集団移転・土地区画整理(震災復興)
R06 II-2-1小規模な土地区画整理(低未利用地集約)
R07 II-1-2換地計画・照応の原則・決定手続き

「換地照応の原則」はR01・R07で繰り返し問われています。R08でも区画整理の換地・事業手続きや、スポンジ化対策としての小規模区画整理が有力です。

公民連携・公共施設マネジメント(II-1・II-2に頻出)

財政制約を背景に、民間活力を活用する手法が近年急増しています。

出題年度テーマ
R03 II-2-2廃校跡地の公民連携活用
R04 II-2-2運動公園への指定管理者制度導入
R05 II-2-2Park-PFIによる公園再整備
R06 II-1-1PFI法(民間資金活用)
R07 II-1-4Park-PFI(公募設置管理制度)

PFI・指定管理者・Park-PFIといった公民連携手法が制度横断で問われています。R08でもPark-PFI・PPP/PFIの活用が有力です。

都市のスポンジ化・低未利用地(III・II-1に登場)

人口減少に伴う低未利用地のランダムな発生(都市のスポンジ化)が継続テーマです。

出題年度テーマ
R01 III-1都市のスポンジ化(低未利用地対策)
R03 II-1-2土地の集約・再編、所有権と利用権の分離
R03 II-1-3用途規制の緩和(リノベーション)
R06 II-2-1小規模な土地区画整理(低未利用地集約)

スポンジ化対策は低未利用土地利用促進協定・立地誘導促進施設協定など制度名の理解が問われます。R08でも都市再生特措法の運用が有力です。

令和8年度(R08)の出題予想

改訂コンピテンシーとの関係

令和8年度からコンピテンシーが改訂され、以下の4点が新たに明文化されました。

  • データ・情報技術の活用(問題解決)
  • 多角的な視点とステークホルダーへの配慮(問題解決・コミュニケーション)
  • 包摂的な協働(コミュニケーション)
  • 持続可能な成果と文化的価値の尊重(技術者倫理)

詳細: 技術士 コンピテンシー改訂 令和8年度|新旧対照と二次試験への影響

予想テーマ(II-1)

設問予想テーマ
II-1-1(都市計画・国土政策)都市再生特措法の運用、または国土形成計画・防災まちづくり制度
II-1-2(市街地整備・交通)土地区画整理の換地・事業手続き、または地域公共交通・道路空間再配分
II-1-3(建築・土地利用規制)用途地域・地区計画、または空家・低未利用地の利活用制度
II-1-4(公園緑地)グリーンインフラ・防災公園、またはPark-PFIの発展形

予想テーマ(II-2・III)

設問予想テーマ
II-2-1立地適正化計画と流域治水の連携、または能登半島地震を踏まえた復興まちづくり
II-2-23D都市モデル(PLATEAU)を活用した合意形成、またはPark-PFIによる公園再整備
III-1人口減少・高齢化下の持続可能な都市づくり、または都市のスポンジ化対策
III-2密集市街地・住宅団地の再生、またはグリーンインフラ・脱炭素まちづくり

模範解答集(R03〜R07 完全収録)

ここまで整理した出題テーマについて、R03〜R07 の模範解答を note 有料マガジンで公開しています。

選択科目 II-1・II-2・III の各区分を1記事にまとめ、その年度に出題された全選択肢の解答を収録。都市計画分野の実務経験と元・地方自治体土木職(発注者)の視点で、問い分解 → 多面的論点の絞り込み →「現状 → 課題 → 解決策 → 効果・リスク」の骨格でフル解答しています。

note 限定建設部門2次|都市計画 模範解答集R03〜R07+R8予想 の II-1/II-2/III 全18記事。都市計画・まちづくりを発注者視点でフル解答。notenote で詳しく見る

よくある質問

この記事に関する Q&A

  • 技術士 建設部門 都市及び地方計画科目のII-1はどんな分野から出ますか?

    II-1は4設問が出題され、そのうち1設問を選択して解答します(答案用紙1枚、600字相当)。令和1〜7年度では、都市計画・国土政策、市街地整備・都市交通、建築・土地利用規制、公園緑地の4系統から出題され、特にII-1-4の公園緑地は7年連続で出題されています。

  • この科目のIIIはどのようなテーマが頻出ですか?

    IIIでは立地適正化計画・コンパクトシティ、都市のスポンジ化(低未利用地)、防災・密集市街地、グリーンインフラ、歴史的資産・景観、大規模住宅団地の再生が繰り返し出題されています。人口減少・少子高齢化を共通の背景に置く設問が中心です。

  • 令和8年度のこの科目で新しく問われる内容はありますか?

    令和8年度からコンピテンシーが改訂され、データ活用・ステークホルダー合意・持続可能な成果・文化的価値の尊重が明文化されました。都市計画では立地適正化計画と流域治水の連携、Park-PFI・公民連携、3D都市モデル(PLATEAU)を活用した合意形成、オーバーツーリズム対応が引き続き中心テーマになると予想されます。

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