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構造の奥 レヴィ=ストロース論 (講談社選書メチエ 800)
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仏教と構造主義そして真のマルクス主義に通底する「二元論の超克」は、革命的な人文「科学」を生み出す思考となりうるはずだ。新しい「構造主義」の可能性を著者は丁寧に取り出す。
もう一つの人類学の可能性は、夭折した弟子のリュシアン・セバークの中にもあった。師レヴィ=ストロースと若き研究者は、南米インディオの神話の構造分析に取り組んだ。マルクス主義をベースにした「構造主義」が創始された時に起こった師弟関係の美しくも悲しい物語。記号学的な枠組みを超えて、人間科学の「プロレタリア」としての人類学の使命を読み解いていく。
さて、「構造」をレヴィ=ストロースはこのように認識している。
「双分制の明白な諸形態を、その真の本性は、別のはるかに複雑な構造が表面的にゆがんであらわれたものとして扱ったほうがよいのではないかということであった」
人類の思考は実は複雑なものなのだ。二元論と三元論が、動的に組み合わされて、さまざまな神話や事象が生み出される過程を解読することで見えてくる人類学とは、いかなるものなのか?
「構造」の「奥(heart)」へと至る道を示す「人類学」の道標である。
【目次】
プロローグ 革命的科学
第一章 構造主義の仏教的起源
レヴィ=ストロースと仏教/仏教の中の構造主義/構造主義の中の仏教
第二章 リュシアン・セバーク小伝
高等研究院での出会い/新しい神話研究/変換の論理/神話の公式/『神話論理』の朝/プエブロ神話学へ/アチェ族の夢分析/『マルクス主義と構造主義』/悲劇的な死
第三章 構造の奥
双分制/レヴィ=ストロースの弁証法/互酬性の謎/重力論と贈与論/フランス啓蒙主義/人間科学のアインシュタイン/対称性のほうへ
第四章 仮面の道の彼方へ
1
地震多発地帯/ブリティッシュ・コロンビアのレヴィ=ストロース/カミナリ鳥・クジラ・ナマズ/スワイフエ仮面/ゾノクワ鬼女
2
剣とナマズ/ゾノクワと山姥/山の神の影/ポトラッチと市/仮面の道は続く
エピローグ
注および引用・参考文献
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2024/4/11
- 寸法13.1 x 1.6 x 18.8 cm
- ISBN-104065352487
- ISBN-13978-4065352489
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出版社より
商品の説明
著者について
1950年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。京都大学特任教授。思想家。
著書に『増補改訂 アースダイバー』(桑原武夫賞)、『カイエ・ソバージュ』(小林秀雄賞)、『チベットのモーツァルト』(サントリー学芸賞)『森のバロック』(読売文学賞)『哲学の東北』(青土社、斎藤緑雨賞)など多数ある。
登録情報
- 出版社 : 講談社
- 発売日 : 2024/4/11
- 言語 : 日本語
- 本の長さ : 240ページ
- ISBN-10 : 4065352487
- ISBN-13 : 978-4065352489
- 商品の重量 : 1 g
- 寸法 : 13.1 x 1.6 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 66,627位 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について

1950年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、多摩美術大学芸術人類学研究所所長。思想家。著書に『チベットのモーツァルト』(サ ントリー学芸賞)、『森のバロック』(読売文学賞)、『哲学の東北』(斎藤緑雨賞)、『フィロソフィア・ヤポニカ』(伊藤整文学賞)など多数ある(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『カイエ・ソバージュ』(ISBN-10:4062159104)が刊行された当時に掲載されていたものです)

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カスタマーレビュー
日本からのトップレビュー
- 星5つ中3つ
構造の奥は何処に
2024年4月17日に日本でレビュー済み「構造の奥」なる何かがあるのではないかとの思わせぶりを最後まで引っ張るも、結局のところ「奥に何かがありそうだ」というところでとどまって終わる、そんな一冊であった。
そもそも、全四章のうち、前半の二つの章はレヴィ=ストロースをめぐる研究史のような内容であり、著者なりの興味深い考察があるのは後半の第三章「構造の奥」と第四章「仮面の道の彼方へ」で、それらで構造の奥なるものを彫琢したということかもしれないが、結局それが何かは漠然として分かりにくかった。
本文の最後の段落で次のように結ばれている。「折口信夫が『翁の発生』という論文で取り出してみせた、猿楽の翁の生成過程は、レヴィ=ストロースが『仮面の道』であきらかにした仮面の神を生み出した一組の複雑な意味の生成組織と明確なつながりを持ち、かつその意味の生成組織は環太平洋圏を広く覆う、より巨大な体系の一部をなしている。ここから私たちは、新しい環太平洋神話学を打ち立てていくことができる。そのとき、構造分析の方法が新たな有効性を発揮するようになるに違いない。」(本書223ページ)
ここにある「明確なつながり」なるものは、似ている事象を並べたに過ぎず、本文中で示された根拠では明確であるとまでは言いがたい。構造の奥も同様であるが、明確な根拠も示されず、「そのあたりにある」と言われても、それがどのあたりなのか判然としないと言わざるを得ない。
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